正月の風物詩として定着した箱根駅伝。中継を見るたびに、画面に並ぶ大学名の多さに「結局、何校が走っているのだろう」「シード校や予選会ってどう決まるのだろう」と気になったことはないでしょうか。
箱根駅伝は毎年行われるレースでありながら、記念大会などで出場校数が変わることもあり、ルールをきちんと確認してみると意外と奥が深い世界です。
この記事では、箱根駅伝の「エントリー校数」と「シード校・予選会のルール」を軸に、基本的な仕組みをまとめます。難しい専門用語はできるだけ避けながら、TVやニュースの情報がぐっと分かりやすくなるよう、ポイントを整理していきます。
箱根駅伝は原則20大学が走る大会
まず押さえておきたいのは、箱根駅伝は原則として20大学が本戦に出場する大会だということです。例外として、節目の記念大会などでは出場枠が一時的に増えることもありますが、基本形はこの「20大学+一部のオープン参加枠」というイメージで捉えておくと理解しやすくなります。
通常の大会では、本戦出場校20大学の内訳は次のようになります。
- 前回大会の上位10校:翌年のシード校
- 予選会を勝ち抜いた10校:新たに本戦出場を決めた大学
この合計20大学が、2日間・10区間にわたって東京から箱根までの往復コースを走ります。
記念大会では出場枠が増えた年もありましたが、その場合も「前年の成績をもとにしたシード」と「予選会からの出場校」という構造自体は維持されてきました。
過去には特別枠の追加などで23大学が走った年もありますが、あくまで例外的な扱いです。報道などで「今回は出場枠が増えた」といった説明がされている場合は、その年ならではの特例と考えるとよいでしょう。
シード校と予選会の関係を整理する
箱根駅伝のニュースでよく耳にするのが「シード権」という言葉です。シード校とは、前年の箱根駅伝で上位に入ったことで、翌年の本戦出場をあらかじめ確保している大学のことを指します。一般的には、総合順位の上位10校がシードを得る形になっています。
シード権を持つ大学には、次のようなメリットがあります。
- 翌年の予選会に出場しなくても、本戦出場が保証される
- 予選会の過酷なレースを避けられるため、準備期間をじっくりと確保できる
- 募集活動や大学のブランドイメージにとってもプラスに働きやすい
一方で、前年にシード圏外となった大学や、これまで箱根駅伝に出たことのない大学は、すべて予選会からのスタートになります。どれだけ力のあるチームでも、シードを逃した年は予選会に回らざるを得ません。
この「シード校10校」と「予選会枠10校」を合わせて、本戦出場校の20大学が決まります。結果として、毎年の箱根駅伝は「前年から連続出場しているチーム」と「予選会で新たに勝ち上がったチーム」が混じり合う構成になるわけです。
予選会のエントリー校数とルールの基本
では、その予選会にはどれくらいの大学がエントリーしているのでしょうか。ここでいう「エントリー校数」は、予選会に参加する大学の数を指します。
予選会には、関東学生陸上競技連盟に加盟している大学が参加します。年度によって多少の増減はありますが、近年は40校前後がエントリーしている年が多く、50校近くが参加した例もあります。
予選会のルールは、おおまかに次のような流れです。
- コースはハーフマラソン(21.0975km)相当
- 各大学はあらかじめ定められた人数(例:14人エントリーのうち10〜12人が出走など)をエントリー
- 出走した選手のうち、上位10人の合計タイムで大学ごとの順位を決定
- 上位10校が箱根駅伝本戦への出場権を得る
さらに、予選会にエントリーするためには、一定の記録を満たしている必要があります。たとえば、各大学のエントリー選手全員が1万メートルで34分以内の公認記録を持っていることが条件になるなど、ハードルは決して低くありません。
このように、エントリー校数は年によって変動しつつも、かなり多くの大学が限られた「10枠」を巡って争っているのが現状です。ニュースで「○○大学が予選会○位で本戦出場を決めた」と報じられる背景には、こうした激しい競争があるわけです。
本戦エントリーメンバーと関東学生連合チーム
「エントリー」という言葉は、もう一つの意味でも使われます。それが、本戦に出場する選手の登録人数、いわゆる「エントリーメンバー」です。
箱根駅伝本戦では、各大学が決められた人数の選手を登録し、その中から10人が1〜10区までの各区間を走ります。登録メンバーのうち、何人を補欠として残しておくか、どの選手をどの区間に起用するかといった戦略が、各チームの腕の見せどころです。
また、箱根駅伝には「関東学生連合チーム」と呼ばれる特別なチームが組まれることがあります。これは、予選会で本戦出場を逃した大学の中から、個人として優れた成績を残した選手を集めて編成されるチームです。チームとしての順位は公式な成績には含まれず、オープン参加という扱いになりますが、選手にとっては箱根路を走る貴重な機会になります。
関東学生連合チームの編成方法や、本戦での位置づけは大会によって見直しが行われており、近年は登録人数や選考基準が変更されたケースもあります。この点は、各大会ごとの要項や公式発表を確認するのが確実です。
箱根駅伝や長距離走の世界をもっと深く知りたくなったら、駅伝の歴史や名勝負を扱った書籍や電子書籍を読むと、こうしたルールの背景にあるドラマも立体的に感じられるようになります。
箱根駅伝のルールを知ると観戦がもっと楽しくなる
最後に、箱根駅伝をより楽しむための「よくある疑問」をいくつか簡単にまとめておきます。ルールの基本を押さえておくと、エントリー発表や予選会のニュースを見るときの見え方が変わってきます。
- なぜ箱根駅伝は関東の大学だけが出場しているのか?
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箱根駅伝は、関東学生陸上競技連盟が主催する大会であり、出場資格はこの連盟に加盟している大学に限定されています。そのため、関西や地方の強豪大学は全日本大学駅伝や出雲駅伝など別の大会で主に活躍しています。
- 予選会で個人上位に入ったのに、本戦に出られない選手がいるのはなぜ?
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予選会の本来の順位付けは「大学ごとの合計タイム」で行われるため、個人として好走しても、所属大学が10位以内に入れなければチームとして本戦に進めません。その代わり、優秀な選手には関東学生連合チームとして箱根路に立つチャンスが用意されています。
- 出場校数が増えたり減ったりすることはある?
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基本は20大学ですが、記念大会などで一時的に出場枠が増えた例もあります。また、関東学生連合チームの扱い(出場の有無や編成方法)が変わることもあるため、その年ならではのレギュレーションには毎年注意が必要です。
- ルールを知っておくと、どこが楽しくなる?
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出場校数やシードの仕組みを理解しておくと、「今年シードを守れそうな大学はどこか」「予選会からの新顔はどこか」といった視点でレースを追うことができます。単に順位だけを見るのではなく、各大学の立場や背景も含めて楽しめるようになるのが大きなポイントです。
まとめ
箱根駅伝は、原則として20大学が出場する大会で、内訳は「前年の上位10校=シード校」と「予選会を勝ち抜いた10校」です。記念大会などで出場枠が増えることもありますが、この基本構造は変わっていません。
予選会には、関東学生陸上競技連盟に加盟する多くの大学がエントリーし、ハーフマラソンの上位10人の合計タイムで10校の本戦出場校が決まります。エントリーするためには1万メートルの資格タイムが必要であり、箱根駅伝の舞台に立つまでには長い道のりがあります。
本戦では、各大学が決められた人数の選手をエントリーし、その中から10人が10区間を走ります。関東学生連合チームという特別な枠が設定される年もあり、予選会で本戦に届かなかった選手にも箱根を走るチャンスが与えられる場合があります。
出場校数やエントリーのルールを知っておくと、エントリー発表のニュースや予選会・本戦の中継がぐっと理解しやすくなります。応援したい大学や選手の立場を想像しながら、次の箱根駅伝をいつもより一歩深く楽しんでみてください。

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