大手通販サイトで急増中!すり替え詐欺の手口と防止策を徹底解説 イット!【しらべてみたら】 20241104

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荷物

今回は、フジテレビ番組「イット!」の特集【しらべてみたら】より、「追跡スクープ!通販サイト“すり替え詐欺”」に基づき、通販サイトで急増する商品すり替えトラブルについて解説します。

番組は、注文した商品とは全く異なるものが届くという被害が多発している通販サイトでのトラブルについて、その実態と被害の防止策について追跡取材を敢行しました。

追跡スクープ!通販サイト“すり替え詐欺”【しらべてみたら】

(以下、本文中のアルファベットは匿名表記です。)

目次

大手通販サイトで急増する商品すり替えトラブルの実態

現在、大手通販サイトで購入した商品が、頼んだものと全く異なる粗悪品や偽物にすり替えられて届くという被害が急増しています。

ここでは実際に被害に遭った方々のケースを通して、すり替え詐欺の巧妙な手口について見ていきます。

Aさんのケース:全く違うシャワーヘッドが届く

茨城県に住むAさんは、大手通販サイトでリファのシャワーヘッドを購入しました。

しかし、届いたのはリファではなく、色も形も異なる全く違うブランドのシャワーヘッド。

Aさんは、注文したものと異なる商品が届いたことで詐欺を疑いました。

特に不審だったのが価格です。

元々定価3万円の商品が、Aさんが購入した店では1万4000円という異常な安値で販売されていました。

さらに、注文後に通販サイトから「返品されたため1万4000円を返金する」といった身に覚えのないメールが届きました。

数日後、今度は携帯に「システムの不具合で代引き配送を行う」というメッセージが。

Aさんは一度は店を信じましたが、実際に届いたのは全く異なる粗悪な偽物でした。

さらに、代金引換での支払いキャンセルもできず、泣き寝入りするしかなかったといいます。

他の被害者たちも同様のトラブルに遭遇

このすり替え詐欺は、Aさんに限った話ではありません。

以下のように、他の被害者たちも同様の手口で被害に遭っています。

  • Bさん(埼玉県)
    Bさんは、大手通販サイトでコムテックのドライブレコーダーを1万円で購入。
    しかし、支払い方法が途中でカード決済から代引きに変更され、届いたのは偽物。
    届いた商品には「コムテック」と書かれたシールが貼ってありましたが、中身は全く異なるものでした。
    Bさんは「怒りしかない」と語ります。
  • Cさん(千葉県)
    Cさんは、1万8500円でプラダのスマホケースを注文。
    しかし、代引きで届いたのはボロボロの箱に入ったルイ・ヴィトンの偽物バッグでした。
  • Dさん(東京都)
    Dさんは、通販サイトで4万40円のバーバリーの財布を注文。
    ところが、代引きで届いたのはルイ・ヴィトンの偽物財布で、よく見るとロゴが歪んでいました。
  • Eさん(福島県)
    Eさんは、7万3700円のセイコー腕時計プレザージュを4万8000円で購入。
    しかし、支払いが代引きに変更され、届いたのはスイスのウブロの模造品。
    Eさんは「アルバイトをして貯めたお金で購入したのに、だまされてお金を盗られた」と怒りを露わにしました。

すり替え詐欺の共通点とその巧妙な手口

これらの被害ケースには共通点がいくつか見られます。
まず、いずれも大手通販サイトで通常よりも安い価格で販売されていた高額商品を購入している点です。
また、購入者はカード決済を選んだにもかかわらず、途中で支払い方法が代金引換に変更されていたことも共通しています。
そして、届いた商品はすべて偽物でした。

注意するケース
大手通販サイトで通常よりも安い価格で販売されている高額商品
→他の店舗よりも安いため、購入されやすい
キャンセルしていないのに一旦キャンセルされ、カード決済を選んだのに、途中で支払い方法が代金引換に変更される
→大手通販サイト上での通常の取引ではすり替え詐欺ができない(通報や返金をされる可能性が高い)ため、勝手にキャンセルして代金引き換えに誘導する

弁護士と国民生活センターの見解

こうしたすり替え詐欺について、消費者問題に詳しい弁護士は「お金を取るために違う商品を送ってごまかす行為は詐欺に当たる」と指摘しています。

また、国民生活センターによると「自分で注文した覚えがあるため、代引き商品を受け取ってしまいトラブルになるケースが多い」とし、代引きを悪用した詐欺手口が巧妙化していることに注意を促しています。

購入者の心理を巧みに利用し、あたかも「正規の手続きミス」や「システム不具合」のように見せかけることで、購入者が偽物の商品を受け取ってしまう状況を作り出しています

代引き詐欺が巧妙に進化:ファッションアイテムの被害が急増

女性

代引き詐欺の被害が巧妙に進化し、特にファッションアイテムを中心に大手通販サイトで被害が急増しています。

被害者多数のファッションアイテム:怪しい店舗の正体

番組ではまず被害が多く報告されたファッションアイテムを調査。

大手通販サイトに出店しているカバンメーカーに注目しました。

その店のページには、「代引き詐欺の被害が発生しております。当店では代引き発送をしておりません」との注意喚起が記されていました。しかし、以下のような不審な点が次々と判明しました。

  • 異常な価格設定
    あるカバンは、特定のカラーだけ異常に低い価格でポイントが多く設定されていました。
    さらに、そのカラーの商品だけが、通常の価格帯と異なる販売元の名前で出品されていました。
  • 取材班の検証
    取材班が実際にその商品を購入すると、キャンセルをしていないにもかかわらず1万2500円が返金され、さらに代引きで発送されるというメッセージが届きました。
    代引きで届いた商品を確認したところ、外観はルイ・ヴィトン風のものでしたが、調べると偽物であることが判明しました。

正規ブランドを装った偽の販売ページ

正規ブランドのページから購入したはずなのに偽物が届いた理由について、該当メーカーに確認したところ、次のことが明らかになりました。

  • メーカーによると、その商品は「他の店で売ることのない自社オリジナル商品」であり、第三者が無断でサイトの写真や情報を使用し、あたかも正規店のように装って安く販売していたとのこと。
  • 販売元が次々と変更されており、番組が調査したところ、1ヶ月足らずで同じ商品の出品店舗が11回も変わっていました

実際の店舗と異なる偽装店舗の住所:関係者も驚愕の実態

詐欺の詳細をさらに調べるため、取材班はバッグを購入した店舗が記載されていた住所(群馬県高崎市)に向かい、実際の店舗の責任者に話を聞きました。

  • 店舗の実態
    責任者によると、該当の通販サイトには出店しておらず、実店舗ではスケートボード用品を販売しているとのこと。バッグは一切取り扱っていませんでした。
  • 無断使用の事実発覚
    責任者は取材で初めて、店舗の住所と名前が無断で通販サイトに使われていることを知り驚きました。
    それぞれの被害者が購入した商品を調査したところ、出品されていた住所は以下のように、実際の業務内容と一致しないものばかりでした。
    • ドライブレコーダー販売店:沖縄のコンビニ
    • 腕時計販売店:アメリカのアーチェリー道具店
    • その他の出品者も、実在する会社の住所や名前が無断で使用されていました。

問題の店舗は、大手通販サイトで、実在する全く関係のない会社の社名、住所を無断で使用して出品しているのです。
そして、無断使用した会社の情報も短期間で次々に変えています。

共通する差出人「合同会社Z」と返還先「倉庫Y」

詐欺の手口には一貫した共通点があり、すべての代引き荷物には「合同会社Z」という差出人と「倉庫Y」という返還先が指定されていました。

この点についても取材班は現地調査を行いました。

  • 合同会社Zの住所(埼玉県川口市)を調査
    記載された住所に向かったものの、ビルにはカーテンが引かれ、内部の様子はわかりません。
    表札もなく、訪問しても人の出入りが確認できず、応答もありませんでした。
    合同会社Zが実際に存在するかどうかは不明のままです。

今回の調査で判明したのは、無断で実在の店舗名や住所を使用し、偽装店舗を作り上げる詐欺の手口が巧妙に行われているということです。

代引き詐欺の新たな拠点:大阪府泉南市の倉庫Yとその疑惑

通販

急増する代引き詐欺の実態を追い、取材班は荷物の返還先である大阪府泉南市の倉庫Yを調査しました。

ここから見えてきたのは、巧妙に偽装された詐欺の拠点と思われる、倉庫Y倉庫Xの存在です。その詳細を紹介します。

倉庫Yでの不審な動きと多数のパソコン画面

取材班が泉南市の倉庫Yを訪れた際、以下のような状況が見られました。

  • 初訪問時:倉庫のシャッターは閉まっており、トラックが1台停まっているだけで動きはありませんでした。
  • 再訪時:シャッターが開き、奥には少なくとも15台のパソコンが並んでおり、いくつかの画面が操作されていないのに自動的にスクロールするなどの動きを見せていました。

元千葉県警のサイバー犯罪捜査員によると、このパソコンの状況は「遠隔操作もしくは自動的にプログラムされた操作によるもの」と考えられ、倉庫Yが通販サイトの販売拠点として利用されている可能性が指摘されました。

倉庫Xと郵便局の関係:詐欺拠点の実態が浮かぶ

別の日、倉庫Yに現れた黒い車を追跡した取材班は、別の倉庫Xにたどり着き、ここでも詐欺行為を疑わせる一連の動きを確認しました。

  • 倉庫Xでの作業内容
    倉庫Xには茶色の服を着た男性がおり、箱に代引きの送り状らしき紙を貼っているのが見られました。
    もう一人の白いシャツの男性は、代引きの荷物と思われる商品を大きな段ボール箱に詰めていました。
    この段ボール箱はトラックに積まれ、追跡したところ、最終的に郵便局へと運ばれました。
  • 発送元としての役割
    取材班の調査によれば、被害者に届けられた代引き荷物はすべてこの郵便局から発送されていました
    これにより、倉庫Xが通販サイトで安価に見せかけた商品を販売し、代引きで偽物を送りつけて代金を騙し取る詐欺拠点である可能性が強まりました

取材班による倉庫Xでの直撃取材

詐欺行為の実態をさらに明らかにするため、取材班は倉庫Xで直撃取材を試みました。

  • 代引きの送り主「合同会社Z」
    倉庫Xで発送されている荷物の依頼主が「合同会社Z」であることを確認。
    バイト従業員に状況を尋ねたところ、オーナーが不在で詳細は分からないとの回答が得られました。
  • 責任者の証言
    その後、黒い車で倉庫Yから来た責任者が現れ、合同会社Zとの関係について説明しました。
    責任者によると「合同会社Zとは物流関係の契約をしているだけで、荷物の内容については何も把握していない」とのことです。
    また、倉庫Xについても「ただの物流倉庫である」と主張し、詳しい業務内容には関知していない様子でした。

契約相手への不審点と責任者の曖昧な証言

黒い車で倉庫Yから来た責任者(以下、責任者)にさらに合同会社Zとの契約内容について尋ねたところ、次のような不審点が浮かび上がりました。

  • 責任者は「合同会社Z側の契約相手を明確に覚えておらず、連絡はすべてWeChat(SNS)で行っている」と述べました。
  • 責任者は契約書を翌日までに送付すると約束しましたが、最終的には送られてきませんでした。

詐欺被害を防ぐためのアドバイス

このような代引き詐欺の被害に遭わないためには、ブランド品を購入する際に注意が必要です。

専門家は、信頼できる店舗や鑑定サービスのあるフリマアプリを利用することを推奨しています。

また、購入前に店舗の情報も調査することもおすすめします

現在ではGoogleMapやgoogle earthから住所を元に店舗の情報を調査することも可能です。

高額な商品であればなおさら、慎重に調べたうえで購入しましょう

代引き詐欺が複雑化・巧妙化する中、こうした偽装された販売サイトや倉庫を通じて商品が送り付けられるリスクが増しています。

まとめ

今回の「イット!」の特集【しらべてみたら】で明らかになったように、大手通販サイトでのすり替え詐欺被害が急増しています。

特に、異常に安い価格で販売される商品には詐欺のリスクが潜んでおり、代引きでの受け取りには慎重さが求められます。

購入者の心理を巧みに利用した新手の詐欺手口が進化する中、信頼できる店舗での購入や不審なメッセージへの警戒が重要です。

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