2025年10月5日18時50分ごろ、近鉄・大和西大寺駅のホームで、珍しい編成を撮影しようと集まった一部の来訪者が駅員に罵声を浴びせる様子がX(旧Twitter)に投稿され、10月15日の報道を機に大きく拡散しました。
動画では暴言が確認されたとされ、安全確保のために動く駅員と来訪者との間で言い争いが生じた状況が伝えられています。
本記事では、発生日時・場所・経緯、近鉄と警察の対応、ホームでの基本的な安全ルール、当日に到着した団体貸切列車(あおぞらⅡ×Aceの連結)の概要まで、報道に基づいて事実を整理します。

大和西大寺駅で何が起きたか(発生日時・場所・概要)
2025年10月5日18時50分ごろ、奈良市の近鉄・大和西大寺駅ホームで、珍しい編成を撮影しようと集まった一部の来訪者が駅員に罵声を浴びせる事案がありました。
鉄道会社の安全上の呼びかけに対して言い争いが続き、現場が騒然となった様子が報じられています。
動画で確認できる言動(大和西大寺駅の事案)
X上に投稿された動画では、ホーム上で駅員の注意に対し、一部の来訪者が大声で罵倒する場面が映っています。
駅員が黄色い線内側で安全確保のために動いている際、「駅員!下がって」「下がれよ、安月給」といったコールが起こり、さらに過激な言葉もあったと報じられています。
近鉄が示した警察相談と「今後は躊躇せず通報」方針
近畿日本鉄道(近鉄)は、当該動画で確認された暴言について事実関係を把握し、後日に警察へ相談したと回答しています。
今後、同様の事案が発生した場合は「躊躇せずに通報する」方針であることも伝えています。
警察側(奈良署)は、駅から2度の相談を受けた事実を認め、「駅で対策し、運行に支障があるようなら110番してほしい」と助言したと説明しています。
現時点で暴力行為は確認されておらず、被害届は未提出、捜査も行っていないと報じられています。
駅員へのカスハラに対する現場の対応フロー(近鉄の説明)
今回、近鉄は駅員がカスタマーハラスメント(カスハラ)とみられる罵声を受けたとする認識を示しています。
公共交通の現場では、まず安全確保(ホーム最前部・黄色い線付近のリスク回避)を優先し、それでも業務が妨げられる状況が続く場合には警察相談→通報へ移る運用が一般的です。
近鉄のコメントは、安全確保の呼びかけ→状況悪化時は通報というシンプルな判断軸を示しており、今回も同様のフローが再確認された形です。
なお、個別の社内マニュアル詳細は公表されていないため、本記事では報じられた事実範囲に限定して記載します。
どの行為が何罪に当たるのか?(一般論)
本件は被害届未提出・捜査なしの段階と報じられているため、法的な問題は確定していません。
一般論として、駅員の業務を威迫・大声で妨げる行為が継続した場合、威力業務妨害罪(刑法234条)に該当しうると解されることがあります。
また、ホームでの禁止エリアへの侵入や安全上の指示に反して混乱を生じさせた場合、状況によっては軽犯罪法などの対象となる可能性も議論されます。
ホーム撮影の基本と黄色い線の安全ルール
駅ホームでは、黄色い点字ブロック(内側/外側)に代表される安全帯を守ることが大前提です。
鉄道会社は列車の進入・連結・乗降動線確保のため、駅員がホーム最前部や線内側に入って安全確保を行うことがあります。
撮影を目的とした来訪であっても、駅係員の安全上の指示に従う必要があります。
今回の事案では、駅員が危険回避のために動いた場面に対して罵声が上がったと報じられており、撮影より安全が優先という原則が改めて可視化された形です。
撮影可否や禁止事項は各社の案内に従い、混雑時は一般利用者の動線を妨げないことが求められます。
団体貸切列車の概要(あおぞらⅡ×Aceの連結編成)
動画の撮影目的になったとみられるのは、近鉄15200系「あおぞらⅡ」と22600系特急「Ace(エース)」が連結された団体貸切の8両編成でした。
報道では、「大阪や三重などを回る団体貸し切り列車で、青×白の15200系(あおぞらⅡ)とオレンジ×白の22600系(Ace)が珍しいタイプの連結だった」と近鉄の説明を引用しています。
過去にも同系統の異種連結の団体列車は運転実績があり、珍しい編成は話題化しやすい傾向があります(今回は走行情報の出所は不明と報じられています)。
大和西大寺駅の基礎情報(近鉄奈良線)と混雑時の安全配慮
大和西大寺駅は複数路線が乗り入れる結節点で、ホーム上の列車の入換・連結・折返など運行上の動きが多い駅です。
混雑時や臨時列車の入線時には、駅員が黄色い線内側で安全確認を行うことがあります。
今回のように珍しい編成が到着する際は来訪者が集中しやすいため、鉄道会社の安全誘導が最優先になります。
報道のとおり、駅側は安全確保の呼びかけを実施しており、その最中に一部来訪者の罵声が発生したことが確認されています。
通報はいつ行うべきか(駅トラブル時の判断基準)
今回、奈良署は駅側から2度の相談を受け、「駅で対策しても運行や安全に支障があれば110番通報をしてほしい」と助言しています。
暴言が続いて業務や安全確保を妨げる状況、駅員の指示に従わず危険区域へ近づく行為、駅員・利用者に対する脅迫的な言辞が確認される場合などは、現場の安全を最優先に通報判断が妥当です。
近年問題視される「撮り鉄」の類似トラブルの傾向と最近の事例
ここ数年、臨時列車や珍しい編成の入線時に人が集中し、ホーム最前部や黄色い線付近に来訪者が殺到することで、安全誘導と撮影の優先順位が衝突する場面が繰り返し話題になります。
多くの鉄道会社は駅係員の指示に従うことやホーム上の安全帯を守ることを周知しており、混雑が予想される日は警備・誘導人員の増強や注意喚起の掲示を行います。
今回の近鉄の発表・奈良署の助言でも、安全確保を最優先とし、業務に支障があれば通報という運用が確認されました。動画拡散により事案が短時間で大規模に可視化される点も、近年の特徴です。
FAQ
- 動画はどこで見られますか?
-
本件の発端となった動画はX(旧Twitter)で拡散しました。報道では、Xに投稿された映像に基づき駅員への暴言が確認されたと記されています。
- 駅構内での撮影に許可は必要ですか?
-
一般の来訪者による個人利用の範囲での撮影は、多くの駅で安全上の指示に従うことを条件に容認される場合があります。一方で、脚立使用・立入禁止区域への接近・通行妨害などは多くの鉄道会社で禁止されています。具体の可否や条件は各社の案内に従う必要があります。今回の事案では、安全確保のために動く駅員に対して罵声が上がった点が問題視されています。
- 暴言は何かの罪に当たりますか?
-
本件は被害届未提出・捜査なしの段階です。一般論として、業務を妨げる威迫行為が続けば威力業務妨害に該当しうると解されます。適用の有無は個別の事実関係により判断されます。
- 駅員や周囲が危険だと感じたら?
-
まずは駅員の指示に従って安全を確保してください。危険や混乱が継続する場合は、駅員が通報するか、必要に応じて110番で相談します。今回の助言でも、運行に支障があれば110番と案内されています。
まとめ
大和西大寺駅での罵声事案は、発生日時と場所、動画拡散、近鉄の「警察に相談」「今後は躊躇せず通報」という対応方針がポイントです。
暴言の具体内容は報道で確認されていますが、被害届は提出されておらず捜査は行われていません。
ホームでは安全が最優先で、駅員の指示に従うことが基本です。

コメント